今年の最後は笛作り【みやま保育園12月の木育ナイフ教室】

12月17日に、みやま保育園で今年最後の木育ナイフ教室を開催してきました。

枝の吹き口の穴あけ作業

笛の吹き口の穴あけ作業

この日、子ども達と一緒に作ったのは木の枝の「笛」です。木の枝にドリルで穴をあけて、ナイフで削って吹き口を作ります。この日準備した木は「コシアブラ」「タカノツメ」「ミツバツツジ」など。直径20~30㎜の木の枝に直径10㎜のドリルで穴をあけていきます。

真っ直ぐ穴をあけるのはなかなか難しい

真っ直ぐ穴をあけるのはなかなか難しい

木の枝を固定するための万力に木の枝を挟んで、ゆっくり慎重に穴をあけていきます。まだドリルが深く入っていない段階では、ちょっとした力の入れ方で穴がぐねっと曲がってしまいます。そのため、ここでは慎重に、まずはゆっくりゆっくり、穴が真っ直ぐ開いているのを確かめながらドリルを回していきました。

穴あけ作業では少しトラブルが発生しました。ドリルを抜いている途中で削りくずが挟まって、せっかく穴をあけた枝が割れてしまった子がいたのです。苦労して開けていたので、がっかりしちゃうかな・・と心配したのですが、「もう1回、頑張ろうか」と促すと、もくもくと2本目の枝に穴を開けはじめました。めげない子どもの姿に成長を感じる場面でした。

吹き口の作り方を説明

吹き口の作り方を説明

みんな枝に穴を開けることができたところで、今度は吹き口の作り方を説明します。今回作る笛は、吹き口の部分を斜めに平らに削ります。これは比較的簡単な形ですが、平らな面が滑らかに削れていないと音は鳴らないので「丁寧に作ろうね」と子ども達に声をかけて作業をスタートしました。

穴を開けた枝先を削っていきます

穴を開けた枝先を削っていきます

幅が広がると少し削るのに力が要ります

吹き口を滑らかに削るのには力も技術も必要です

この斜め削りは削る量も少ないため、ナイフワークに慣れた子ども達は、あっというまに形を作ってしまいました。口々に「できたよ!」と言う子ども達。「じゃあ、吹き口に息を吹き込んで鳴らしてごらん」と促すと・・・「ふー!」「ぷー!」という息を吹く音ばかりが聞こえます。

「あれー」

「鳴らないよー?」

という声があがる中・・ついに!

「ぴぃー!  鳴ったよ!!」

という、子どもの喚声が部屋に響きました。

その後も、少し削っては吹いてを繰り返しても、なかなか鳴らず「もう嫌だ―。あきらめた。」と言い出す子もいましたが、徐々に音が鳴りだす子が増えていくと、やっぱり自分も音を鳴らしたい!と、再び削り台にまたがり、ナイフを使った試行錯誤を繰り返す様子が見られました。

上手く鳴らなくても、試行錯誤を続けます

上手く鳴らなくても、試行錯誤を続けます

今回作った笛は、比較的簡単に形は作れるのですが、実は音を鳴らす方にコツが必要です。斜めに削った先端のカド(エッジ)に、強く息を吹き付ける必要があります。ナイフで斜めに削った部分に空気の渦(うず)ができて、音が鳴る仕組みなので、息を吹き付ける角度がかなり難しいのです。音が鳴らない~という子ども達の大半は、形よりも鳴らし方の方で音が鳴っていないケースが多かったので、時間がたつにつれて、上手に笛の音を鳴らせる子が増えていきました。

笛は樹皮を削って色を塗って完成させました

笛は樹皮を削った後に、色鉛筆で色を塗って完成させました

音が鳴ったら樹皮を思い思いの形に削って、色鉛筆で色を塗って仕上げていきました。この間も周囲では「ピー!」「ピーピー!」と笛の音が響いています。

こんな感じにできあがったよ

こんな感じにできあがったよ

上手にできています

上手に色も濡れました

完成した笛を持って集合写真

完成した笛を持って集合写真

笛の音は木の種類や穴の深さ、エッジの角度によって少しずつ異なります。吹き方によっても音は変わるので、上手く音が鳴った子、なかなか上手く鳴らない子、鳴ったり鳴らなかったりを繰り返している子。みんなそれぞれに試行錯誤したり、音を鳴らして作品作りを楽しんでいました。

年長さんが参加するナイフ教室も残すところあと数回です。次は年明けにおあいしましょう!

保育園の玄関には11月に作ったサンタクロースが飾られていました

保育園の玄関には11月に作ったサンタクロースが飾られていました

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