「おとなと子どものナイフ教室」ってどんなもの

里山ナイフ教室にて 子どものナイフワーク

今年度、新しい取り組みとして、おとなと子どものナイフ教室をはじめました。(一部昨年の引継ぎも含みます)

関市の岐阜県百年公園をフィールドに、月に1度アイテムを決めて年長児~大人を対象にした「おとなと子どもの里山ナイフ教室」。セラミックパークMINOをフィールドにした「セラパークあそび隊!」の中でのナイフ体験ワークショップ(不定期開催)。そして、美濃市の下牧こども園で年長児を対象にした「木育ナイフ教室」です。

昨年度、学生といっしょに取り組んできた保育園でのナイフワーク研究を通して、子ども達への技術の伝え方や、やさしく作れるクラフトアイテムを考えました。今年はそれを一歩進めて、より多くの人にナイフを使ってもらう場を作ることにしました。それが「おとなと子どものナイフ教室」です。

身近な森をフィールドにして

山で木を伐る

ナイフ教室で使う材料の木は直径20~30㎜くらいの小径の枝木を使います。これらは、生活の身近なところにある山や公園で伐った木を使います。環境整備のために切られたものを分けてもらったり、自分たちで森に入り、支障木になるような木を選んで伐ってきたりして材料にしています。自然保護が言われる昨今、「山の木を伐るなんて!」という考え方もありますが、一方で人が手を入れることで日本の里山は作られてきました。「木を使う」と「自然を保護する」は対立概念ではありません。木を伐り、木で物を作る体験を通して、身近な公園や山がきれいになったり身近な場になっていったら良いと思います

子ども達の成長

木育ナイフ教室

なぜ、怪我の恐れがあるのに刃物を使うの?と聞かれれば、刃物を使う体験を通して、子ども達が成長していく姿があるから。という答えになります。

それは手先の器用さといった技術的なことだけでは無く、「集中力をもってとりくむこと」であったり「友達と協力して作業をすること」だったり、難しいこと、おとなにも驚かれるようなことを達成して、自分に自信を持つことだったりします。そして、それらは子ども達が「自分らしく生きていく」ために、とても大事なことだと思うのです。

近年の子どもを取り巻く環境は「危険なものを遠ざける」というアプローチで安全な場を作ることがほとんどです。結果として、子ども達が成長につなげるために体験して欲しいモノやコトに触れられなくなっているのではないか?という課題も聞かれています。ナイフはそうやって子ども達から遠ざけられた道具の最たるものです。ナイフ教室は「危険だから遠ざける」では無く「危険だから、正しい使い方を学びましょう」という安全ヘのアプローチをとっています。ナイフは使い方や環境作り、道具選びを知ることで、楽しい遊びと学びのツールになると多くの実践を通して考えるようになりました。

おとなにとって必要な場に

里山ナイフ教室にて

子どもにナイフの使い方を教えたい

今年の春に指導者向けのナイフワーク講座を実施した際に、思った以上にそう考えている大人の方が多くいらっしゃることがわかりました。また、ナイフを使ってみることで「ナイフを使ったモノ作りって時間を忘れるほど楽しい!」という、おとなからの声を聞くことができました。ナイフ教室は気軽にナイフを体験できる場所、技術を学べる場所としての需要にこたえるような、そんな場にもなっていけば良いと思っています。

大人も熱中!

親子で体験に来られて、作品が先に完成した子どもたちは公園内で遊びまわり、その間に保護者の方が自分の作品作りに没頭する。そんな時間の使い方がほどよい、ゆるゆるした場所。でも、ちゃんとした技術も学べる場所。そうなっていけたら良いなと思っています。

ナイフを使えるといろいろ楽しめるようになります

ナイフクラフトの道具

ノコギリと手回しドリルとナイフ。

この3つと木の枝があれば、そこからさまざまなモノを作ることができます。丸太を割るのに大活躍する「クサビ」と「マレット」は、ノコギリとナイフがあれば作れます。道具すらも自分の手で作りだせるのが、この活動の面白さです。

皆さんも、森に行って気軽に楽しめるモノ作りをはじめてみませんか?その時は「おとなと子どものナイフ教室」が、楽しいモノ作りのお手伝いをします!

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