1月9日に、みやま保育園で今年最初の木育ナイフ教室を行いました。
1月のナイフ教室では作ったフォークを使って、焚き火で焼きマシュマロを食べちゃおう!という計画をしました。当初、この日の天気は雪予報で、数日前までナイフ教室ができるか・・?と、開催も危ぶまれたのですが、ふたを開けてみたら、気持ちの良い晴れ間の陽気となりました。みんなお遊戯室に集まると、ワクワク気分でフォーク作りをスタートしました。
この日はフォーク作りの材料にヒノキの細枝を準備しました。この材料は森林文化アカデミーの演習林でヒノキの間伐を行った際に出た枝木の部分を使いました。山では木を大きく育てるために、木の本数を間引く【間伐(かんばつ)】ということを行います。間伐した丸太は建材やチップなどに使われますが、細い枝は山に捨ててくることが多いのです。今回は、昨年末に間伐した木の細い枝の部分をもらってきて使うことにしました。
ヒノキはお風呂や建物の材料などにも使われる木で、香りが良いのも特徴です。ナイフ教室の先生、かのちゃんから、木にまつわる豆知識のお話も教えてもらいながら、フォークの作り方の説明がスタートしました。
今回のフォーク作りでは、まずヒノキを縦に割るところから始めていきました。
焚き火で使うマシュマロフォークは、使うときにやけどもしないよう、長さはいつものナイフ教室よりも長めに作る必要があります。今まではクサビ1本でパカンと割れることが多かったのですが、この日のヒノキは長いのと小枝の節(ふし)が邪魔をして、なかなかきれいに割れてくれません。それでもみんな、試行錯誤をしながら2本のくさびを交互に打ち込んで、枝を2つに割っていました。
中には真っ直ぐ割れなかったりしたものもありましたが、そんな曲がった枝をあえて選ぶ子もいて、子ども達の木のいろいろな形や個性を楽しむ様子が印象的でした。
フォークの先になる方を決めたら、ナイフを使って、先端が薄くなるように削っていきました。
この作業はみんな慣れたもので「ナイフのお腹で、木の表面をなでるように・・・」と、これまで繰り返しやってきたことを思い出しながら進めていきました。
先端が薄く削れたら、二股になる部分にドリルで穴を開けて、ノコギリを使ってフォークの爪を作っていきます。
この作業は1人ではできないので、お友達と協力しながら、枝を押さえてもらって切っていきました。
手回しドリルとノコギリで、大まかな形ができあがったら、ナイフでフォークの先端の形を整えていきます。マシュマロが刺さるように、先端は尖らせて。フォークの爪の厚みが厚すぎると、刺したマシュマロが抜けやすくなってしまうので、さらに先端を薄く薄く、削っていきます。
フォークがほぼほぼみんなが完成したころに、園庭で西尾先生が焚き火を準備しておいてくれました。みんな完成したフォークを持って焚き火の周りに移動すると、先生にマシュマロをフォークに刺してもらいました。
先生からの「焼いていいよ!」の声を合図に、みんな一斉に焚火を囲み、楽しい焼きマシュマロが始まりました。
熱い!
けむりで目が痛い!
と言いながらも、果敢に焚き火にマシュマロを差し込む子ども達。焼き加減を見ながら、じっくり焼く子もいれば、「けむたいー」と言って目を離したすきに、黒焦げにしちゃう子。でもそれを「おいしい!」と言って食べる子ども達。1つ食べ終わると「おかわり!おかわりほしい!!」という声がとどまることなく、最後のじゃんけんでマシュマロを分け終わるまで、終始にぎやかな声が園庭に響いていました。
二股フォークを使うと、マシュマロは竹串に刺した時と違って、くるっと回転してしまうことがありません。この日もマシュマロ落下事故はゼロではありませんでしたが、自作のフォークはマシュマロが落ちにくく、好みの面をあぶりやすい素敵な調理器具になりました。
作って楽しい、食べておいしいマシュマロフォークのナイフ教室。フォーク作りは工程が多く、技術的に難しいところもありましたが、子ども達の笑顔を見ていると、この日にやれてよかったなと思いました。
2月のナイフ教室では、小学校に上がった後に使えるような小物をみんなで作りたいと思います。今年度の活動も残りわずかですが、楽しいもの作りをしていきましょう!
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