6月16日(日)に、岐阜県百年公園にある古民家(旧徳山村から移築された、旧宮川家主屋(岐阜県登録有形文化財))を会場に、おとなと子どもの里山ナイフ教室を開催しました。このプログラムは、岐阜県博物館(けんぱく)のご厚意で、博物館が管理する古民家を使わせて頂きました。
この古民家が建っている場所は、いつものナイフ教室を行っている森のすぐお隣になります。昨年から行っている森のお手入れでは、たびたび「そこの古民家が元々あったような里山風景にしていきましょうね~」というお話をしてきました。
公園の景観の中で、森と建物がなじむような里山を。そんなことをお伝えしつつ、今回も森に入り、笹刈り、間伐作業をして、ナイフワークの材料を採取しました。今回はタカノツメと、枝が混んできていたところから、ツツジ(たぶんモチツツジの仲間)の枝を採ってきました。
ちなみにツツジの枝は削ると、淡いグリーンから白みがかった木地色がきれいですが、とっても硬いものが多いです。太い枝だと子どものナイフワークではちょっと削るのが大変なので、少し細めの枝を選び、ナイフ教室の常連参加者さんが材料に使いました。(普段はお花を楽しみたいのでツツジは残すのですが、ケースバイケースで、今回は「このままだと枯れてしまうかな・・」というところから間伐・採取をしました)
森から戻って、枝を切り分けたところで、初の古民家ナイフワークがスタートです。
6月のテーマの『どうぶつ作り』は、かのちゃんが講師となって、作業を進めていきました。
枝の樹皮をナイフで削り落としたら、ノコギリ、マレットなども使って、どうぶつの大まかな形を作っていきます。この作業では、枝の一部を割る作業もあるのですが、これがやってみるととても気持ちが良いのです。イメージしたところでパカンと枝が割れると、参加者の顔がにっこり笑顔になります。
作業に熱中してくると、外よりは涼しい古民家でも、汗がにじんできます。集中してくると、皆さん時間を忘れて作業に没頭してしまうので、たまに「水分を取りましょうね」と小休憩も促しつつ、作業を初めて小一時間がたったころ、皆さん作品が完成してきました。
当初の終了時間に差し掛かるころ、皆さん作品が無事に完成しました。
参加者の方からは「これをおうちで箸置きにするんだ!」とか「すごい楽しい!退職したら趣味はこれにしよう!」など、ナイフワークをとても楽しんでいた様子が伝わるコメントが頂けました。リピーターの方からは「森での活動も良いけれど、古民家は涼しくて良かった」という声も頂きました。
中には「笹を刈るのが、思ったよりも楽しかったです!」といった、森の作業を楽しんで頂いたコメントもありました。バツン!バツン!と周囲をきれいに一掃する笹刈りは実はストレス解消にもなるのかもしれません。最近多いのは「ナイフを買おうと思うんですけど、どんなのが良いですか?」といったご質問。そんなときは、自分が揃えているナイフを出して、色々手に取って見てもらったりしています。
ナイフ教室も3年目に突入して、ベテランの方も初めましての方も混ざり合う活動の場になってきました。作業のペースに差が出たり、ナイフ教室の楽しみ方も、多様です。迎えるこちらも、ベテランさん、初心者さん、どちらに対してもストレスなく楽しめるような場作りやレクチャーを今後の課題に、いろいろ模索していきたいと考えています。
これからだんだんと暑くなってきますが、7月は笛作り、8月はくるまにアイススプーン、9月はちょっと大人向けに「茶杓作り」の企画と、色々と里山ナイフ教室ではチャレンジをしていく予定です。どうぞお楽しみに!
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