【年長さんと一緒にネームスティック作り】みやま保育園4月の木育ナイフ教室

ネームスティック完成 子どものナイフワーク
好きな色のゴムを通したら、完成!

連休前の4月の第4週に、山県市立みやま保育園で、年長児対象の木育ナイフ教室を行いました。

年長児さんのナイフワーク

笑顔は無いのに後から聞くと「楽しかった!」と子ども達は言います。

この、みやま保育園でのナイフ教室は、昨年(2023年)の9月から始めた活動です。保育園の先生方を対象にしたナイフクラフトの体験と年長の園児達を対象にしたナイフ教室を月に1度ずつ行っています。この活動は、子ども達が道具や刃物を使う場を作っていくこと。また、近年希薄になっている自然と暮らしのつながりを体験してもらう場にもなっています

なぜ、先生方を対象とした体験もしているの?という疑問もあるかもしれませんね。

実はこの活動は、保育の場をより森や自然に近づけよう!という、木育的な側面も持っています。山県市は森や自然が豊かな環境ですが、それでも、日常的に子ども達を森へ連れていこう!という風では現状ありません。でも、将来的に自然保育を進めていこうという、先生方の思いも強く、現在、morinosナバさん、自分などが、森に近づくための環境作りやスキルアップのための関りをしているところです。

将来的には、自分のような外部の人間がいなくても、先生方が子ども達と森の中で楽しめるような、道具を使うことを楽しめるような、そんな保育園になっていくことを考えています。そこで先生方にも道具の使い方を知ってもらい、子ども達のナイフ教室にあたっては、一緒に子ども達と道具を使ったもの作りにチャレンジしてもらっています。

ナイフ教室で使う道具

ナイフ教室で使う道具。子ども達の使いやすさを考えた道具選びをしています。

当たり前ですが、ナイフやノコギリは、誤った使い方をすれば、大きなケガにも繋がりかねない道具です。活動の当初、先生方からは「保育園児の子どもには、ナイフはまだ早い」「ナイフを使った体験をやってみたい‥でも不安で」という、正直な思いも聞かせて頂きました。

しかし、事前に先生方にナイフクラフトの体験をしてもらうことで、当初にあった不安のほとんどは解消することができました。というのも、多くの刃物に対する不安というのは、道具の危険性に対する怖さからくるものでは無く、「刃物を使った経験の無さ」「未知の分野」に対する不安が、ほとんどだったのです。これらは先生方にナイフを使う経験をしてもらうことで、解消していくことができました。

先生のナイフ体験

前日の先生方のナイフ研修。ナイフに対する不安とワクワクの比率は体験を通して変わってきました。

今では、月に1度のナイフの研修を楽しみにして頂いている先生もいて、子ども達のナイフ教室でも一緒に「どのようにしたらよい体験につながるか」を考えて頂いています。前置きが長くなりましたが、4月に子ども達と取り組んだアイテムは「ネームスティック(お名前キーホルダー)」、ナイフを知るための導入的なアイテム作りを体験しました。


この日の冒頭、まずお話をしたのは「にわとり」のお話。

「おいしい卵を毎日生んでくれるにわとり、みんなが飼っていたら、どうお世話する?」

「エサとお水あげて、大切に可愛がってあげる」

「でもね、お肉食べたいから、このにわとり食べちゃおうって言われたらどうする?」

「だめ!食べちゃダメ」

というようなやり取りを子ども達としました。
ここで伝えたかったのは、モノやコトを生み出すものは「とても大切だよ」というお話。

毎日卵を産んでくれるにわとりは、工作でいうところの「ナイフ」や「ノコギリ」に例えることができます。ナイフやノコギリも大切に使えば、ずっと楽しい工作をすることができます。でも、雑に扱ったり、間違った使い方をしてしまえば、壊れてもう工作はできません。そんなお話をしたあと、今日の工作の説明を始めていきました。

ナイフで木を削る

ナイフで木を削る様子

ナイフで木を削る

実はみんな、ナイフで木を削るのは今日が2回目

枝の跡に苦労しつつも頑張って削っています

枝の跡に苦労しつつも頑張って削っています

この日、材料に用意したのはアカデミーの演習林で学生が伐採したウワミズザクラの枝。サクラの仲間は樹皮が厚い一方で、とても削りやすい木です。子ども達が最初に木を削る体験をするとき、程よい難易度と「削る楽しさ」を感じられる材料になってくれます。

樹皮を削ったら、ドリルで穴をあけて

樹皮を削ったら、ドリルで穴をあけて

枝に名前を書いていきます

枝に名前を書いていきます

半数の子はノコギリ作業を進めていました

ナイフの作業は全員一度にはできないため、交代で5月に使う材料をノコギリで切ってもらいました。

ネームスティック完成

好きな色のゴムを通したら、完成!

今の年長さんは、昨年度末の3月に、1度だけ枝の樹皮削りの体験をしています。その時は初めてだったこともあってか、悪戦苦闘する場面や集中しきれない雰囲気もありましたが、今日はみんな素敵な作品を完成させていました。最後、子ども達に「ナイフ教室、どうだった?」と聞くと、元気な声で「楽しかったー!」と答えが帰ってきました。

みんな完成した作品を持って集合写真

みんな完成した作品を持って集合写真

次回は5月に、さかな釣りのおもちゃ作りにチャレンジする予定です。
少しずつ、色んな道具を使っていきながら、楽しんでいきましょう!

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